「屋根が浮いていますよ」と突然のピンポン。訪問販売の手口と正しい断り方

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先日、こんな相談が

「さっき知らない業者が来て、『屋根の板金が浮いている、このままだと雨漏りする』と言われたんです。本当ですか?」

茨木市内のお客様から、こんな電話をいただきました。声の調子から、かなり動揺されているのが伝わってきました。

結論から言うと、後日私たちが確認したところ、屋根にはまったく問題がありませんでした

こうした「点検商法」と呼ばれる訪問販売の相談は、正直なところ珍しくありません。茨木市周辺だけでも、年に何件もうちに駆け込んでこられる方がいます。

屋根は自分では見えない場所だからこそ、「浮いている」「壊れている」と言われたら不安になって当たり前です。でも、その不安につけ込むのが訪問販売の常套手段でもある。

この記事では、30年以上屋根と外壁を見続けてきた塗装店として、訪問販売の典型的な手口と、冷静に対処するための具体的な方法をお伝えします。



訪問販売が使う「定番のフレーズ」3つ

うちに相談に来られたお客様の話を聞いていると、訪問販売業者の言うことには驚くほど共通したパターンがあります。これを事前に知っておくだけで、だいぶ冷静に対応できるはずです。


1.「近くの現場から見えた」という親切のふり

「あそこのお宅で工事をしていたら、お宅の屋根の板金がパカパカしているのが見えまして。放っておくと危ないですよ」——こういう入り方です。

親切を装って警戒心を解き、「とりあえず見てあげましょうか」と屋根に上がろうとする。これが最初のステップです。


2.「今なら足場代が無料」という罠

「すぐそこで工事をしているので、足場を運ぶ手間がかかりません。20万円かかる足場代を、今日契約してくれれば無料にします」というトークもよく聞きます。

ただ、足場というのは安全のために必須のコストです。そう簡単に無料にできるものではありません。どこか別の工程で帳尻を合わせるか、そもそも見積もり全体が割高に設定されているかのどちらかです。


3.「即決なら半額」という時間制限

「今すぐ決めてもらえれば、キャンペーン価格で半額にします」と即日契約を迫るケースもあります。

狙いはシンプルで、他の業者と比較する時間を与えないことです。相見積もりを取られたら困るから、その場で決めさせたいわけです。



「断れなかった自分が情けない」

以前、うちに相談に来られたお客様がこうおっしゃっていました。

「わざわざ教えてくれたのに断るのは悪いと思って、つい話を聞いてしまった。気がついたら見積書にサインする流れになっていた」と。

この方は真面目で丁寧な方でした。訪問販売業者はそういう人の良さにつけ込むのがうまい。「危険だ」と不安を煽っておいて、「でも今なら安くできますよ」と助け舟を出す。この緩急で判断力を奪っていくんです。

だから、断れなかったことを恥じる必要はまったくありません。相手はそれを商売にしているプロですから。大事なのは、次にどうするかです。



突然の訪問に対する「正しい対処法」

もし怪しい訪問があったら、以下の3つだけ覚えておいてください。


1. 絶対に屋根に上げない

「とりあえず見てあげますよ」と言われても、見知らぬ業者を屋根に上げてはいけません

悪質なケースでは、見えないところで屋根材をわざと壊したり、別の家の写真を「お宅の屋根です」と見せてくることもあります。屋根の上で何をされても、下からは確認できません。


2. その場では決めない。名刺だけもらう

「いつもお願いしている業者があるので」「家族と相談します」——これだけ伝えて、名刺を受け取ってドアを閉めてください。

本当に問題があるなら、翌日以降に信頼できる業者へ相談すれば済む話です。その日のうちに決めなければならない屋根の不具合なんて、台風で屋根が飛んだとかでもない限りまずありません。


3. 言われた内容をメモしておく

「どこが壊れていると言われたか」「業者名は何か」をメモしておくと、後から専門家に相談するときにスムーズです。スマホで名刺を撮っておくのも有効です。



屋根が本当に心配なとき、地上からできる確認方法

訪問販売業者の指摘が嘘だったとしても、「言われたからには気になる」というのが人間です。そこで、プロに頼む前に地上から自分で確認できるポイントをお伝えしておきます。

まず、双眼鏡やスマホの望遠で屋根を見てみてください。道路やお庭から見える範囲で構いません。

板金(屋根の頂上にある金属の部材)が本当に浮いていれば、横から見たときに隙間が見えたり、影の入り方が不自然だったりします。棟板金の釘が抜けていれば、光の加減で釘頭がキラキラ見えることもあります。

ただし、屋根には絶対に自分で上らないでください。滑落事故は毎年起きています。地上から見て「ちょっと怪しいかも」と思った段階で、プロに連絡するのが正解です。


信頼できる相談先の選び方

不安になったとき、相談先は「第三者のプロ」がベストです。

具体的には、地元で長く営業している塗装店・防水店、家を建てたハウスメーカー、あるいは雨漏り診断士の資格を持つ業者。私たち小原塗装も雨漏り診断士が在籍していますので、こうしたご相談には対応できます。

実際、訪問販売で指摘された箇所を私たちが点検するケースは少なくありませんが、修繕が必要だったことはほとんどありません。「何もなかったですよ」とお伝えしたときのお客様のほっとした顔を見ると、確認しに来てよかったなと思います。


最後にお伝えしたいこと

屋根の訪問販売は、あなたの不安を利用して急いで契約させることを優先しています。

「屋根が浮いている」と言われても、その場でサインをする必要はありません。本当に問題があったとしても、一日二日で家がどうにかなることはまずないですから。

私たち小原塗装は、訪問販売は一切行っておりません。突然お宅のチャイムを鳴らすこともありません。

不安を煽るような訪問を受けたら、まずは落ち着いて、信頼できる地元の業者に声をかけてください。


訪問販売で指摘を受けた方のセカンドオピニオンも大歓迎です。

お問い合わせはこちらから


小原塗装 代表 小原 功次

最後までお読みいただき、ありがとうございました。