はじめに
コンクリートの壁や、駐車場の天井、レンガの目地などから、白い粉や「つらら」のような塊が染み出しているのを見たことはありませんか?
「なんだこれ、カビか?」と思って相談に来られるお客様が、実はかなり多いんです。
この現象は、専門用語で「エフロレッセンス(白華現象)」と呼ばれます。
見た目が悪いので、とりあえず掃除して終わりにしてしまう方がほとんどですが、これは建物内部で「水」が異常な動きをしていることを知らせるサインです。見た目の問題で済む場合もあれば、すぐに手を打たないとまずい場合もある。その見極めが大事です。
この記事では、茨城市で30年以上にわたって外壁や雨漏りの診断・補修に携わってきた小原塗装が、エフロレッセンスの仕組みと、どんなときに危険なのかをお伝えします。
エフロレッセンス(白華現象)の正体とは?
まず安心していただきたいのですが、エフロレッセンスはカビではありません。正体は、コンクリートの成分が結晶化した「炭酸カルシウム」です。
なぜ白い塊ができるのか?
コンクリートの内部には、水酸化カルシウムという成分が含まれています。
何らかの原因で建物内部に雨水が入り込むと、この成分が水に溶け出します。その水が表面ににじみ出て、空気中の二酸化炭素と反応すると、白い固形物となって固まるわけです。
要するに、エフロレッセンスが出ているということは、「そこに水の通り道がある」ということ。これは間違いありません。
放置して良いケースと、すぐ相談すべきケース

エフロレッセンスには大きく分けて2つのパターンがあります。すべてが危険というわけではないので、まずはどちらに当てはまるか確認してみてください。
比較的心配のないケース(一次白華)
コンクリートを施工した直後、乾燥していく過程で出てくるものです。
内部の余分な水分が抜ける際に発生するもので、構造上の問題はありません。時間が経てば収まりますし、見た目が気になる場合は酸性洗剤で洗い流すことができます。
新築やコンクリート打ちっぱなしの建物では珍しいことではないので、過度に心配しなくて大丈夫です。
すぐにプロに相談すべきケース(二次白華)
問題はこちらです。築数年が経った建物で、ある日突然出てきたり、雨が降るたびに増えたりするパターン。
これは、外壁のクラック(ひび割れ)などを通じて雨水が浸入し続けているサインです。
私たちの現場経験でも、「最近この白いのが増えてきた」というご相談をいただいて調べてみると、屋上の防水シートが切れていたり、外壁に目に見えないほど細いクラックが入っていたり——つまり、すでに内部で雨漏りが始まっているケースがほとんどでした。
放置するとどうなるか

「白い粉が出てるだけでしょ」と思いたくなる気持ちはわかります。ただ、放置した結果どうなるかを知っておいてください。
鉄筋が錆びて、コンクリートが内側から壊れる
エフロレッセンスが出続けている場所は、水が通り続けている場所です。
その水がコンクリート内部の鉄筋に触れれば、当然錆びます。鉄筋が錆びると体積が数倍に膨れるので、内側からコンクリートを破壊してしまうんですね。業界では「爆裂」と呼ばれる現象で、こうなると補修の規模も費用も一気に跳ね上がります。
防水性能が完全に失われる
エフロレッセンスが噴き出すたびに、コンクリート内部の成分が一緒に溶け出しています。つまり、放置するほどコンクリート自体がスカスカになっていく。
水の侵入路はどんどん広がり、最終的には建物内部への本格的な雨漏りに発展します。こうなると資産価値への影響も避けられません。
エフロレッセンスの正しい対処法

表面をワイヤーブラシでゴシゴシ削っている方もいらっしゃいますが、それだけでは根本的な解決になりません。やるべきことは3つあります。
まず、水の侵入経路を見つける
何より大事なのは、「どこから水が入っているか」を突き止めることです。
私たち小原塗装では、雨漏り診断士が屋上や外壁をくまなく調査して、エフロレッセンスの原因となっている「水の入り口」を特定します。
ちなみに、水の入り口とエフロレッセンスが出ている場所が離れていることも珍しくありません。水はコンクリートの中を思いがけないルートで流れるので、プロの目で追いかける必要があるんです。
専用の薬品で洗浄する
発生したエフロレッセンスは、専用の除去剤(酸性洗剤)を使って溶かして落とします。
力任せに削るとコンクリートの表面を傷めてしまうので、薬品の力で反応させてコンクリートに負担をかけずに除去するのが正しいやり方です。
浸入路を塞いで、防水塗装で仕上げる
水の入り口となっていたひび割れを、エポキシ樹脂などで確実に塞ぎます。
最後に防水塗装を施して、「水が入り込まない、染み出さない」状態をつくります。ここまでやって初めて、再発を防げるということです。
一番やってはいけないこと
エフロレッセンスの補修で私たちが一番心配しているのは、原因を調べないまま上から塗装して隠してしまうことです。
水が通り続けている状態で蓋をしたらどうなるか。当然、塗装の裏側に水が溜まって、すぐに膨れたり剥がれたりします。見た目はきれいになっても、中身はまったく解決していない。むしろ、発見が遅れるぶん状況は悪くなります。
「エフロレッセンスは、建物が発しているSOSです」
30年この仕事を続けてきて、白い塊を見るたびに思うのは、「この建物は今、助けを求めている」ということです。
原因不明の白い汚れも、雨漏り診断士が科学的な視点で調べれば、必ず原因にたどり着けます。
最後にお伝えしたいこと
コンクリートから出る白い塊は、見た目の問題で済む場合もありますが、放っておくと取り返しがつかなくなるケースも少なくありません。
特に、「雨の後に白くなる」「前より明らかに増えている」という場合は、内部の劣化がかなり進んでいる可能性があります。早めに手を打つほど、補修の選択肢は広がります。
「この白いのは何だろう」「もしかして雨漏り?」——そう感じたら、まずは一度ご相談ください。
茨木市で30年、地元の建物を見てきた経験を活かして、しっかり調査いたします。
エフロレッセンスの調査・お見積もりは無料で実施中です。
小原塗装 代表 小原 功次
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

