はじめに
耐火性、断熱性、遮音性……。建築業界で「最高峰の建材」の一つとして知られるALC(軽量気泡コンクリート)。その高性能さから、大手ハウスメーカーの注文住宅や賃貸アパートまで幅広く採用されています。
しかし、これほど優秀な建材でありながら、実は「水」に対して非常にデリケートな一面を持っていることは意外と知られていません。
ALC外壁の寿命を左右するのは、コンクリートそのものの強度よりも、パネル同士の隙間を埋める「シーリング(目地)」の品質です。シーリングが劣化すれば、ALCの長所は一転して、建物全体の寿命を縮める短所へと変わってしまいます。
この記事では、30年以上の実績を持つ塗装・防水のプロが、ALC外壁におけるシーリングの重要性、劣化のサイン、そして気になる費用相場まで徹底的に解説します。
なぜALC外壁は「シーリング」が命綱なのか?

ALC外壁が他の外壁材、例えばサイディングやモルタルと決定的に違う点が2つあります。それが「吸水性」と「目地の長さ」です。
① ALCは「水を吸う」コンクリート
ALCの内部には、無数の微細な気泡が含まれています。この気泡が断熱効果を生みますが、一方で「水を吸い込みやすい」という性質を持っています。
もし外壁の塗装が剥げたり、シーリングに隙間ができたりして雨水が浸入すると、ALCはスポンジのように水を吸い上げます。水分を吸ったALCは冬場に凍結して膨張し(凍害)、内部からボロボロと崩れ始めます。さらに、内部に埋め込まれた鉄筋が錆びて膨張することで、表面のコンクリートを押し出す「爆裂現象」を引き起こすリスクもあるのです。
② サイディングの約1.5〜2倍!圧倒的な目地の多さ
ALCは工場で生産されたパネルを現場で繋ぎ合わせる工法ですが、1枚1枚のパネルがサイディングボードに比べて小さいため、必然的に「繋ぎ目(目地)」の総延長が非常に長くなります。
一般的な住宅でも、目地の総距離は数百メートルに及びます。この膨大な「隙間」を埋めているのがシーリング材です。どこか一箇所でもシーリングが破れれば、そこがそのまま雨水の侵入口となります。つまり、ALCにとってシーリングは「建物全体を守る最後の砦」なのです。
これが出たら危険信号!ALCのシーリング劣化サイン

ALCの劣化は、目に見える変化として現れます。以下のサインに一つでも心当たりがある場合は、早急な専門家による診断が必要です。
目地の「肉やせ」と「剥離」
シーリング材に含まれる可塑剤が抜けることで、シーリング自体が細く痩せてしまう現象です。壁との間に隙間ができる(剥離)と、そこから雨水が直接浸入します。
シーリングの「破断」
シーリングの真ん中がパックリと裂けてしまう現象です。地震の揺れや、気温変化によるパネルの伸縮にシーリングが耐えきれなくなった証拠です。
チョーキング(白い粉)とひび割れ
壁を触った時に白い粉がつく「チョーキング現象」は、防水塗装が寿命を迎えたサインです。また、ALCパネル本体に細かなひび割れが見られる場合、すでに内部に水が回り始めている可能性が高いと言えます。
ALCメンテナンスの正解:なぜ「打ち替え」が必須なのか

シーリングの補修には、大きく分けて2つの工法があります。
- 増し打ち:古いシーリングの上に新しいものを塗り重ねる
- 打ち替え:古いシーリングを全て撤去し、新しく充填する
ALCにおいては「打ち替え」が絶対条件です
なぜなら、ALCは目地幅が広く、かつ動きが大きいため、「増し打ち」では十分な厚みが確保できず、数年で剥がれてしまうからです。
私たち小原塗装では、ALCの特性を考慮し、古いシーリングをカッターで根こそぎ取り除き、プライマー(下塗り材)を塗布してから、最新の高耐久シーリング材を充填します。この「一手間」が、次の10年、20年の安心を左右します。
専門家がこだわる「2面接着」の技術

シーリング工事には「2面接着」と「3面接着」という言葉があります。ALCのような構造体では、「2面接着」が推奨されます。
目地の底にシーリングを密着させないよう「ボンドブレーカー」という絶縁テープを貼ることで、シーリングが「左右の面だけ」で支えられる状態にします。こうすることで、建物が動いた時にシーリングがゴムのように自由に伸び縮みし、裂け(破断)を防ぐことができるのです。
こうした専門的な知識と技術があるかどうかが、一般的な塗装店と、私たち小原塗装のような防水のプロとの違いです。
ALCのシーリング・塗装の費用相場
ALCは目地が多いため、どうしても一般的なサイディング住宅よりも費用が高くなりやすい傾向にあります。
【シーリング打ち替えの単価】
1,000円 〜 1,600円 / m
(※目地の深さや使用する材料によって変動します)
【30坪程度の戸建て住宅の目安】
シーリング工事総額:30万円 〜 50万円
(※目地の総延長が300m〜500mに及ぶため)
【外壁塗装も含めた総額】
80万円 〜 150万円
ALCの場合、シーリングの補修後に「塗装」で表面をコーティングすることで、シーリング自体の寿命をさらに延ばすことができます。足場代(約15万〜25万円)を考えると、別々に行うよりもセットでの工事が圧倒的に経済的です。
小原塗装がALCの建物オーナー様に選ばれる理由

茨木市を拠点とする小原塗装は、これまで数多くの賃貸アパート(ALC構造)や、ハウスメーカーのALC住宅のメンテナンスを手掛けてきました。
1. 雨漏り診断士・鑑定士による徹底調査
「ただ塗るだけ」の提案はしません。まずは雨漏りの専門家が、現在どこから水が入っているか、あるいは入るリスクがあるかを科学的に診断します。
2. ALC特有の下地処理
ALCのひび割れ補修には、単なるパテ埋めではなく、挙動に耐えうる樹脂注入やVカット補修など、最適な工法を使い分けます。
3. 地域密着30年の信頼
地元茨木市で30年以上。逃げ隠れできない地域密着だからこそ、手抜きは一切許されません。近隣への配慮、工事中の安全管理まで徹底しております。
まとめ
ALC外壁は、適切にメンテナンスを行えば、非常に長持ちする素晴らしい建材です。しかし、その鍵を握っているのは「シーリング」という地味で目立たない部分です。
「アパートの入居率を維持したいオーナー様」
「大切な我が家を雨漏りから守りたい方」
まずは、ご自身の建物の目地を一度じっくり見てみてください。もし隙間やひび割れを見つけたら、それが建物からのSOSサインです。
茨木市の小原塗装はALCの健康状態を無料で診断いたします。
強引な営業はいたしません。30年の経験に基づく「正直な診断」をお約束します。
小原塗装 代表 小原 功次
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

