【プロが結論】シリコン・フッ素・ラジカル…外壁塗装の塗料は結局どれがいい?コスパ最強決定戦

はじめに

外壁塗装の見積もりを取ると、必ずと言っていいほど直面するのが「塗料選び」の悩みです。


「A社はシリコンを勧めてきたけど、B社はフッ素が良いと言う」

「ラジカル制御?無機?聞いたことのない名前ばかりで、どれが良いのか分からない…」


塗料の種類は価格と耐久性に直結するため、非常に重要です。しかし、安いものを選んで数年で剥がれるのは困りますし、かといってオーバースペックな高い塗料を選ぶ必要もありません。


大切なのは、あなたのライフプランに合った「コストパフォーマンス(費用対効果)の良い塗料」を選ぶことです。


この記事では、大阪・茨木市で30年以上の実績を持つ小原塗装が、主要な塗料のメリット・デメリットを比較し、「2026年の今、選ぶべき塗料」の正解を解説します。



そもそも塗料の「グレード」とは?

外壁用の塗料は、主成分である「樹脂」の違いによってグレード(ランク)が分かれています。

基本的には、グレードが上がるほど「耐久年数(持ち)」が長くなり、「価格」も高くなります。


現在、市場で使われている主なグレードは以下の通りです。(※アクリルやウレタンは耐久性が低すぎるため、現在の一般住宅の塗り替えではほとんど使われません)


1. シリコン塗料(普及率No.1)

  • 耐久年数:10年〜12年
  • 費用:安い


過去10年以上、日本の住宅塗装のスタンダードだったのがこのシリコン塗料です。

価格と耐久性のバランスが良く、種類も豊富なため、多くの業者が提案します。「とりあえず安く、標準的な工事をしたい」という方向けです。


2. フッ素塗料(高耐久の代名詞)

  • 耐久年数:15年〜20年
  • 費用:高い


東京スカイツリーや六本木ヒルズなどの鉄骨にも使われる、非常に耐久性の高い樹脂です。

シリコンよりも長持ちしますが、価格は1.5倍〜ほど高くなる傾向があります。「一度塗ったら、しばらく塗り替えたくない」という方向けです。


3. 無機塗料(最高級クラス)

  • 耐久年数:20年〜25年
  • 費用:非常に高い


ガラスなどの無機物を配合し、紫外線による劣化を極限まで抑えた塗料です。

最強の耐久性を誇りますが、塗料自体が硬いため、ひび割れしやすい壁には不向きな場合もあります。



2026年の本命!「ラジカル制御形塗料」とは?

シリコン、フッ素、無機と紹介してきましたが、実は今、プロの間で最も「コスパが良い」と推奨されているのが「ラジカル制御形塗料」です。


価格はシリコン並み、耐久性はフッ素級

「ラジカル」とは、塗料の成分が紫外線で分解されたときに発生するエネルギーのことで、これが塗膜を劣化させます。

このラジカルの発生を抑える技術(ラジカル制御)を搭載したのがこの塗料です。


最大の特徴は、「価格はシリコンとほとんど変わらないのに、耐久性は12〜15年と長い」という点です。

まさにシリコンとフッ素の良いとこ取りをしたような性能を持っており、現在、小原塗装でも多くのお客様に選ばれています。


迷ったら「ラジカル」一択でOK

予算が潤沢にあるならフッ素や無機も素晴らしいですが、「なるべく費用を抑えたい、でも長持ちさせたい」という一般的なニーズには、ラジカル制御形塗料が最適解です。

これからのスタンダードは、間違いなくシリコンからラジカルへ移行していきます。



「屋根」と「外壁」で塗料を変える賢いテクニック

塗料選びで失敗しないための重要なポイントがあります。それは「外壁と屋根の耐久年数を合わせる」ということです。


屋根は外壁の2倍傷む

屋根は外壁よりも直射日光や雨を激しく受けるため、劣化スピードが約2倍速いと言われています。

もし、外壁も屋根も同じ「シリコン塗料」で塗ってしまうと、10年後、外壁はまだ綺麗なのに屋根だけボロボロ…という状態になりかねません。


屋根にはワンランク上の塗料を

次回のメンテナンス時期(足場を組む時期)を揃えるために、以下のような組み合わせをおすすめします。


  • 外壁:ラジカル制御形塗料(耐用12〜15年)
  • 屋根:フッ素塗料 または 遮熱塗料(耐用15〜20年)


このように屋根のグレードを上げることで、建物全体の劣化タイミングが揃い、無駄な足場代を払う回数を減らすことができます。これがプロの提案する「ライフサイクルコスト」の考え方です。



注意!「オリジナル塗料」の罠

最後に、業者選びで気をつけていただきたいのが、ハウスメーカーや訪問販売業者が提案する「自社オリジナル塗料」です。


「うちの会社で開発した特殊な塗料で、30年持ちます!」

「他社には扱えないセラミック配合塗料です!」


このように言われるとすごく良さそうに聞こえますが、実は注意が必要です。

塗料の開発には何億円もの研究開発費がかかります。一介のリフォーム会社や塗装店が独自開発できるものではありません。


その正体は、大手メーカーの一般的な塗料のラベルを張り替えただけの「OEM商品(中身は普通のシリコンやフッ素)」であることがほとんどです。

しかも、オリジナルという名目で、相場よりも不当に高い価格が設定されているケースが多々あります。


信頼できるのは、日本ペイント、関西ペイント、エスケー化研といった「国内大手メーカーのカタログに載っている塗料」です。これらを使っている業者を選ぶのが、失敗しないコツです。



まとめ

塗料選びは、家の寿命と財布の中身を左右する重要な決断です。


塗料選びの結論

  • コスパ重視なら「ラジカル制御形塗料」が最強
  • 屋根は外壁よりワンランク上のグレードを選ぶ
  • 正体不明の「オリジナル塗料」には手を出さない


私たち小原塗装では、特定の高い塗料を押し売りすることは一切ありません。

お客様が「あと何年この家に住むのか」「予算はいくらか」をじっくりヒアリングし、松・竹・梅の数パターンのプランをご提案します。


「他社の見積もりの塗料が、適正価格か知りたい」

「我が家の場合、どの塗料が一番お得?」


そんな疑問をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。塗料の知識豊富なプロが、分かりやすくご説明いたします。


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